初期の虫歯は削らなくても治る?症状と治療法について
「虫歯の治療は歯を削るのが苦手」という方も多いかと思います。では、もしも歯を削らない虫歯治療があるとしたら、受けてみたいと思いますか?
今回は「歯科の治療は痛い・怖い」というイメージを払拭するためにも、削らない虫歯治療についてお話しします。
■ 歯を削らずに虫歯を治せる?
虫歯の治療は歯を削って虫歯を取り除くのが一般的です。では、歯を削らなくても虫歯を治す方法はあるのでしょうか?
結論からいうと、歯を削らずに虫歯を治す方法はあります。そのためには「象牙質に到達していない虫歯」である必要があります。つまり、歯にまだ穴の開いていない、ごく初期の虫歯です。
残念ながら、歯に穴の開いた虫歯の治療になると、削って治療するようになります。そもそも「穴が開いたら虫歯」だと思っている方も多いでしょう。ごく初期の虫歯は、一般的には虫歯があるようには見えないかもしれません。
■ 初期虫歯の症状と治療法
初期虫歯の症状はいくつかあります。「歯の表面が白く濁ってみえる」「茶色い点がみえる」「噛み合わせる面が黒い」「冷たいもの・甘いものがしみる」などが主な症状です。痛みがあることは少ないため、しっかり注意していないとなかなか気付きにくいでしょう。
治療としては、「PMTC」「フッ素塗布」「ブラッシング指導」などをおこなっていきます。フッ素塗布は、初期虫歯治療でもっとも有効な処置とされていて、フッ素の再石灰化(溶け出した歯の成分を再形成すること)は、歯質を強化してくれます。PMTCとは、歯科医院で受ける専門的なクリーニングのことで、日々のブラッシングで取り除けない汚れを取り除きます。
また、日々のお手入れが初期虫歯の治療にはとても重要ですので、ブラッシング指導で詳しくお伝えします。
■ 初期虫歯を発見するには
初期虫歯をみつけるためにできることをいくつかご紹介しましょう。
まずは、ご自分のおくちの中に関心を持って、よく観察することが大切です。細かいところまで見るためには手鏡を用意して、明るい場所でいろんな角度から見てみましょう。
デンタルフロスを使用することも、初期虫歯の早期発見に有効です。歯と歯の間にデンタルフロスを通したとき、ほつれたり切れたりするところには、なんらかの異変がある可能性があります。
もっとも確実なのは、歯科医院で定期検診を受けることです。歯科医院の定期検診では、自分では見えないような場所も専門家に診てもらえます。
歯科医院での治療が苦手な人ほど、痛みを最小限に抑えるためにも定期検診をおすすめします。日頃のケアと定期検診のどちらも充実させ、虫歯予防を心掛けましょう。